2005年07月24日
●優柔不断術
何かものごとを始めようとする時、ああしようか、こうしようかと一つ一つ丁寧に考えていると「ぐず」だと言われる。いきなり「こうだ!」と決めると「男らしい」と言われたりする。本当にそうなのか?決断こそが素晴らしいのか?優柔不断でいいじゃないか!優柔不断万歳。
第一部は身近な事象から優柔不断とは何かが語られ、第二部は著者の体験を中心に語られています。優柔不断術なだけあって、結論は急ぎません。軽妙な語り口でノラリクラリと進みます。第一部は面白いものの、第二部は中だるみで結構厳しいです。贋札の話あたりから面白くなりますが。
優柔不断というと、とんでもない欠点で絶対に治さないといけないような意見ばっかりなんで、こういうのも面白いです。というか、優柔不断も許容されないような世間は息苦しくてかなわんです。時と場合によるんでしょうけどね。
2005年07月18日
●宇宙戦争
天空に赤く輝く神秘の星、火星。その表面で、ある夜、無数の爆発が観測された。それから6年後、イギリス各地に、夜空を切り裂いて緑色に輝く流星群が降りそそいだ。当初、隕石と思われた謎の物体のなかから、やがて驚くべき姿の生物と巨大なマシーンが出現!人々を焼きつくし、次々に村や街を破壊してゆく。その圧倒的な力の前に、人類はなすすべもなかった…SF史上に燦然と輝く不朽の名作、待望の新訳決定版登場。
休みで時間があったので、早々に原作を買ってきました。
色々な出版社から出てるんですが、何となく馴染みのハヤカワ文庫を選択。後でamazonの評価を見たら翻訳の出来がイマイチだとか…。まぁ原版を読む事はないので、わからないんですが。
不朽の名作と呼ばれるだけあって、面白いです。ちゃんと戦争もしてます。地球人も必死なら、宇宙人も必死。古典なだけあって、SFとしてはツッコミ所が随所にあるものの、19世紀という時代背景のおかげで、さほど気になりません。一種のスチームパンク?映画も現代に置き換えずに、19世紀の設定でやった方が良かったんじゃなかろうか。どうせ近代兵器で戦闘とか主題じゃないんだし。
原作読んでから映画を思い返すと、原作から色々なシーンやガジェットを抜き出して再構成されてます。違和感なく馴染んでる物もあれば、そうでない物もあったり。この辺の違和感が映画版の納得のいかなさかなぁ。